秘密の片思い
手術中の赤いランプが消えた。


郁斗が扉に駆け寄る。


愛の弟たち、大地も空も後に続く。


日菜は怖くて近づけなかった。


千波が日菜の肩を抱きしめて少し離れたところにいた。





扉が開きたくさんの管に繋がれ眠っている愛が姿を現した。


「愛っ!」


郁斗がストレッチャーに駆け寄るとストレッチャーが止まった。


一緒に出てきた手術着姿の医者が郁斗をみた。


そして少し驚いた顔になる。


郁斗が誰か分かったのだろう。


「先生!愛は!?赤ん坊は!?」


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