秘密の片思い
「郁斗、自分を責めるな、赤ちゃんは残念だったが愛ちゃんは無事だったんだ もっとひどい事になっていたかもしれない」


肩を落とす郁斗に千波は手を置いた。


郁斗は何も答えなかった。



その時、愛が小さく呻いて目を開けた。


「愛!?」


郁斗は愛を覗き込んだ。


「愛ちゃん!」


日菜も愛の名前を呼ぶ。


「い・・く・・と、ひ・な?」


ぼんやりする頭で2人を見てからもう一人立っている千波を見る。


あたし・・・どうした・・・・・!!!


「赤ちゃん!!郁斗!赤ちゃんは!?」


点滴の針が刺さっている手でお腹に置く。


覚えているふくらみはなかった。



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