秘密の片思い
腹部の鈍痛に顔をしかめながら身体を起こす。


ずっと横になっているばかりなので身体が固まったような感じなのだ。


頭も記憶が抜け落ちていつももやもやとした感じだ。





静かにドアが開いて郁斗が入ってきた。


ベッドの上に起き上がっている愛と目と目が合う。



「愛!起き上がったらダメだろう!」



寝ていると思っていた愛が身体を起こしていたのを見て郁斗は駆け寄った。


「郁斗・・・・」


「早く横になるんだ」


愛は郁斗の言うとおりした。


高校の時の郁斗とあきらかに雰囲気は変わっていて郁斗を見るとドキドキしてしまう。


つんつん頭だった髪は長くなり衿に着く位でサラサラだ。


やんちゃ坊主のような感じが今は洗練された青年になっていた。


< 438 / 646 >

この作品をシェア

pagetop