秘密の片思い
どうしてあたしたちは結婚したんだろう・・・・?


日菜の結婚式が終わると何も言わずにブラジルへ留学してしまった郁斗に愛は腹が立っていた。


自分の想いを知っていたはずなのに一言もなく黙って行ってしまった。





「愛?どこか痛むのか?」


郁斗の言うとおりにした愛は口を聞かなかったので郁斗は心配になった。


「郁斗・・・ごめんね・・・・あたし何も思い出せない・・・」


思い出したいのに思い出せない。


思い出そうとすると決まって頭痛に襲われる。


「愛、ゆっくり思い出せばいいんだ」


「ごめんね・・・郁斗・・・」


郁斗は愛の髪をゆっくり撫でる。


その動きは優しく愛は眠りに落ちて行った。





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