秘密の片思い
肩、押し返しちゃったよ・・・。


あたしたちは夫婦なんだから当然・・・・しちゃっているんだよ・・ね・・・?


郁斗が引いちゃってる・・・・。


郁斗を困惑の目で見つめる愛の目が潤み始める。


「愛、驚かせてごめんな?」


郁斗がフッと口元を緩めた。


「驚くのも当然だよな 愛からキスしてくれるようになるまで待つ事にするよ」


「えっ?それって・・・あたしからキスしないともう・・キスしてくれないって・・事?」


郁斗の言葉に困惑顔になる。


「その方が良いだろ?愛はまだ高校3年生なんだから な?」


「う・・・・」


意地悪で言っているのかあたしの事を考えて言ってくれているのか分からないよ・・・。


「ぃや・・・・」


呟く声は郁斗に聞こえない。


「え?」


郁斗が聞き返す。


「い、嫌だって言ったのっ!郁斗は意地悪だよ!あたしからキスするまで待つなんて・・一生待っていればいいっ!」


愛はすっかりむくれてしまい頭から掛け布団をかけてしまった。



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