秘密の片思い

疎外感

「じゃあ、夕食まで部屋で休むよ」


郁斗が立ち上がると愛に手を差し出した。


思わずその手を握ってしまう。


そんな所作も愛の心臓をドキドキさせてしまう。


「ええ、愛さん 疲れたでしょう 少し休むといいわ」


愛はすまなそうな顔をして頭を下げると郁斗と共にリビングを出る。





「ここだ」


部屋のドアを開けると愛に入るように促す。


部屋は西日が当たり明るかった。


隅っこに郁斗がずっと使っていた机があるが、その他は新品らしい。


ブルー系だった壁紙は白い壁紙に変わっており、ベッドもクイーンサイズの大きいものが入っていた。




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