秘密の片思い
食事を食べ終わると少しリビングでくつろぐ。


郁斗は居心地の悪さを感じた。


と言うのも両親が傍にいるからだ。


マンションのように2人っきりだったら・・・・


肩を抱き寄せて・・・・


隣に座る愛を見ると郁斗の母と談笑している。


郁斗はソファーの背に身体をもたせコーヒーを飲んだ。


「そういえば郁斗、国際試合はいつあるの?」


母が思い出したように聞く。


「ん?たしか11月30日」


「そうなの、一度、実際に見てみたいわね?」


母が言う。


「そうですよね、一度会場で見てみたいな」


何気ない愛の一言だった。


だがその一言でその場が一瞬静まり返った。


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