秘密の片思い
「愛?どうしたの?大丈夫?」

しゃべらない愛の顔を涼子が見る。


「えっ?だ、大丈夫」


「この記事読むとさ、彼女ブラジルの大富豪の娘らしいよ しかも朝倉 郁斗の婚約者だって書いてあるの」


(涼子が何を言っているのか耳に入らない・・・彼女が郁斗の婚約者・・・・?)


愛は頭をハンマーで叩かれたような強いショックを受けた。


「彼のいたサッカーチームのオーナーの娘でもあるって」

そう言うと違う場所を涼子はクリックした。


小さい写真ながらも写っているのはオフの時らしい2人が腕を組んで歩いている姿。


笑顔の彼女に優しい笑みを口元に浮かべている郁斗。


(もうダメ・・・泣きそう・・・)








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