秘密の片思い
* * * * * *
愛はお風呂から上がって部屋に戻ると、先にお風呂を済ませていた郁斗がベッドの上で上半身を起こしていた。
背にはクッションが置かれ雑誌を読んでいたが、愛が入ってくると雑誌から視線を移し愛を見た。
「薬は飲んだか?」
「あ・・・・」
愛はしまったと言う顔をしてからパタパタと冷蔵庫に向かいペットボトルからコップに水を注ぐ。
そして薬の袋から錠剤を取り出してコクッと飲み干す。
「俺がいない間、ちゃんと飲めよ?」
「え?うん わかってるよ」
薬を飲んだ愛はにっこりと無邪気な笑顔を向ける。
本当にわかっているのか・・・。