秘密の片思い
寝室に行くと愛はベッドの上に膝を立てて座り頭を抱えていた。


「愛」


郁斗の声にピクッと肩が震えた。


「愛?どうした?横になるんだ」


頭をかかえたまま頭を振っている。


ベッドの上に上がると郁斗は愛の背後から身体に腕を回した。


離婚したいと言ったのに郁斗の腕は拒絶しない。


その事にホッと安堵した郁斗。


「郁斗・・・赤ちゃんのお墓は・・・?」


「四十九日を済ませて朝倉のお墓に入っているよ」


「連れてって・・・」




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