秘密の片思い
「熱が下がったら行こう」


「明日、明日必ず連れて行って!」


振り向いた愛は頭を振る。


「愛・・・」


溜息が郁斗の口から漏れて愛はハッとした。


また郁斗に迷惑かけている・・・。



「・・・熱が下がったら連れて行ってね」


そう言うと横になり、疲れたように目を閉じた。


急に物分りが良くなった愛を怪訝そうに郁斗は見た。


「何か食べてから眠った方がいい」


「いらない 眠いの・・・おやすみなさい」



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