秘密の片思い
翌朝、郁斗の携帯電話が鳴った。


あぁ・・・そうだった・・・


事務所に行く予定を思い出した。


「はい」


『今日の約束覚えているだろうな?』


「ええ 忘れていませんよ」


本当は思いっきり忘れていたのだが郁斗は平然と答えた。


『一緒に食事しながら話そう 12時に来てくれないか?』


愛が心配で外出などしたくなかったのだが郁斗は了承していた。



* * * * * *



「悪いな、日菜 4時ごろには帰ってくるから 愛のことよろしく頼むよ」


日菜に世話になってばかりいるな・・・。


郁斗は申し訳なさそうに言った。


「うん 大丈夫だから 任せておいて」


日菜がにっこり笑ってうけおった。



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