秘密の片思い
電話をしている間に愛は立ち上がって玄関に行く。


愛?


「兄貴、電話切るよ!」


郁斗は焦って愛の後を追った。




愛は玄関にしゃがみこんで置きっぱなしにしていた買い物袋を持とうとしていた。


はぁ~ 焦らすなよ・・・。


家を出てしまったのかと焦った。


「愛、持つよ」


郁斗は愛から買い物袋を2つ取り上げようとした。


が、愛が身を引いて郁斗の手は空を切った。


「いいの・・・何かしていないと・・・」


赤ちゃんの事を考えれば考えるほど胸が痛くなる。



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