秘密の片思い

理解不能

「郁斗、話すことなんてない。家に帰して」


愛は郁斗のアルファロメオの助手席に座らされ、車は動き出した。


「・・・・・」

郁斗は運転に集中しているのか口を開かない。


「郁斗っ!」

声を荒げると頭にズキッと痛みが走る。


「頭が痛いんだろ?眠ってろよ 着いたら起こすから」

そっけない言葉が返ってきた。


(今は何を言っても無駄なんだ・・・)


愛は仕方なく背もたれに身体を預けると目を閉じた。






< 62 / 646 >

この作品をシェア

pagetop