秘密の片思い
朝倉ホテルに帰る車の助手席に座っている愛の首から大、中、小の3粒のダイヤモンドのネックレスがかかっていた。



普通、そういったデザインのダイヤモンドのネックレスは「過去・現在・未来」と言うが、郁斗がこれを付けてくれた時に言った言葉は「俺・愛・亡くなった赤ん坊」と言った。



このネックレスに縛られるのではなく、亡くなった赤ん坊の事はいつまでも想っていたい。



それを聞いた愛はしばらくの間号泣したのだった。


たくさん泣いたらすっきりした気分になった。



* * * * * *




部屋に戻ると千波と日菜はソファーに座りラブラブモード全開と言った雰囲気だった。



「お帰りなさい 愛ちゃん、郁斗」



上機嫌の日菜がにっこり笑って出迎える。


「ただいま」



2人に向かって愛が微笑む。




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