秘密の片思い

郁斗……。


高校生の時は髪をわりと短くカットしていたのだが、今は少し長めで太陽の下に長くいる為に髪の毛は茶色くなっていた。


サングラスをかけて背が高いから迫力がある。


黄色い歓声が聞こえた。


郁斗を待っていた女子高生のようだ。


その声を郁斗は無視して先を進む。





「朝倉さん！」


先を急ぐ郁斗に涼子が声をかけた。


最初は無視をして足を止めなかった郁斗だがもう一度名前を呼ばれて足を止めた。


そして涼子を見下ろすようにサングラス越しに見る。


「サンウォーク誌の者です」


涼子が郁斗に名刺を差し出す。


郁斗は受け取ると名刺を見て頷いた。