秘密の片思い
「でもあたしに不信感があるんでしょう?だから誘拐のようにこんな所へ連れてきた」


「ひどいな 誘拐だなんて 俺はちゃんと話をしたいんだ」


そう言ってタバコの煙をふーっと吐き出す。


「話なら家の近くのカフェでも出来たよ?」


(あの時、頑として拒否すればよかった。今は祐が怖い・・・)


もう一度立ち上がった。


「愛、座るんだ」


愛は戸惑いの顔で少しの間、祐を見ていたがもう一度居心地が悪そうに座った。


「別れたいの」


(ちゃんと話をしなくちゃ・・・同じ職場なんだから気まずく別れたくない)



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