運か、縁か、偶然か。
プロローグ
200x年11月12日
この日までの5日間、東京の日照時間は12分しかなかったらしい。
私の「破壊願望」は、このときピークに達していた。
ダメなんだ、鉛色の空は。
迫り来る重圧感に、ココロもカラダも耐えられない。
何もかも、壊したい。
目の前にある窓ガラスを、ハンマーで割りたい。
TVを壁に投げつけたら、どんなにか気持ちいいだろう。
あぁ、何もかも、壊れてしまえばいいのに!