あたしの偽り彼氏
「南美…大丈夫??」
「うん。」
「ここでよかったの??
寒くない??」
「大丈夫…寒いのにごめんね。」
「いいよ!!気にしないで…」
クレープ屋を出て学校の近くにある公園に行った。
「きっと彼女じゃないよ??」
「前に告白されたって言ってたし。」
「…でもでも!!恭介君には南美がいるし!!」
「お互い好き同士じゃないじゃん??彼氏役をしてもらってるだけだし…」
「南美…。」
本当に泣きそう…
恭介…
すごく楽しそうだった…
すごく笑顔だった…
隣の子も可愛かったし
告白してきた子かな??
あたしとの関係もあとちょっとだしね…。
「グス…うぅぅ~…」
「南美…」
ただ負けたくなくて幼なじみの恭介に彼氏役してもらっただけなのに…
ただ頼みやすいから軽い気持ちでしてもらっただけなのに…
ただの幼なじみ…だったはずなのにぃ―…
「恵…グス…」
「ん??」
「あたし…好きなのかも…」
「うん…」
……かも??うぅん…違う。
「あたし…恭介が好きなんだ…」
「うん…」
好きだったんだ…。