The Third Time's Lucky
プロローグ
「白雪、狭霧、早くしないと置いてくよ」

「待って、七星。姉ちゃんの準備が……」

「ごめんなさい。寝癖がなかなか直らなくて」

「遅い」

4月のある晴れた日、わたしの家の前には幼馴染みが2人。

清水北斗(しみずほくと)と清水七星(しみずななせ)の双子兄妹。

2人に迎えられたのは里谷狭霧(さとやさぎり)と姉であるわたし、里谷白雪(さとやしらゆき)。

今日から4人一緒の高校生活が始まる。

「でも、4人一緒に通えるのも1年だけか。寂しいな……」

わたしは今年2年になったけど、狭霧は昨日入学式を終えた新入生。

北斗君と七ちゃんは今年3年で、来年からここには通わなくなる。

「いきなりしんみりさせるなよ、姉ちゃん」

「そうだよ。1年間思いっきり楽しもうよ。それに、わたし達が卒業したって4人の絆は一生ものだよ」

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