The Third Time's Lucky
「残念だな、それは」

父さんも、「フリ」までしかこぎ着けられなかったことに対して本当に残念そうだ。

「お前が白雪ちゃんと付き合ってくれないと、何のために里谷邸を設計したのか……」

俺に冗談めかしてそう言った。

ちなみに、父さんは雑誌でも紹介されるほどの一級建築士。

白雪がまだ霞澄さんのお腹の中にいた頃、里谷邸を父さんが設計したことが縁で俺達は幼馴染みになった。

「だから、直球かわされたらどうしようもないって……」

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