The Third Time's Lucky
学校についたとき、わたし達は大勢の人の注目を浴びた。

「うわあ、今年もやっぱり2人は人気者だ」

「まあ、新入生もこの2人の登校風景を見られるなんて思わなかっただろうな」

「この2人」っていうのは、もちろん北斗君と七ちゃんのこと。

北斗君は主に学園ドラマで活躍中の俳優で、七ちゃんは最近タレント業もこなし始めたティーンズモデル。

2人とも同世代の憧れの存在。

そんな2人が一緒の高校で、しかも、一緒に登校していたら、注目の的になるのは当然だ。

「3年目ともなればさすがに慣れたけど、でも注目されるのはわたし達だけじゃないよ」

「えっ、それって狭霧のこと?」

確かに狭霧は中学の頃から人気があったから、注目されるのも納得。

「北斗、姉ちゃんはこんなこと言ってますが……」

「ハァ。これも慣れたとはいえ……白雪、お前は周りの目をもっと気にしろ」

「意味分からない……」

4人が揃って高校生活を送れる最初で最後の年。

後悔のないようにしようと胸に誓い、校舎へと向かった。

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