The Third Time's Lucky
呼び出された先は体育館裏。

定番中の定番だ。

「話って何でしょうか?」

目の前に居る女の人はわたしを呼んだのとは別の人。

何回か見たことがあって、確か瑠花って人だったと思う。

わたしを呼んだ人と同じ3年生。

たぶん、用があるのはこの人だろう。

顔立ちもスタイルも整っているけど、ちょっと高飛車な感じの典型的な「お嬢様」。

取り巻き達を何人か引き連れている。

正直、わたしのあまり好きじゃないタイプだ。

「あなた、北斗君と付き合ってるんですってね?」

「ちが……」

言いかけて、ふと考える。

北斗君が「フリ」を頼んだのは、こういうのから逃れるためかもしれない。

「そうですけど……」

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