The Third Time's Lucky
「何をって、ただ、邪魔だから北斗君を独り占めしないでって……」

少しすごみを利かせると、瑠花は青い顔をして答えた。

「はあっ!?誰が邪魔なんて言った!?」

あまり見せない剣幕に、さらに瑠花の顔が真っ青になる。

もう、「清水北斗」のイメージが壊れようと構わない。

このまま白雪が悪く言われるよりマシだ。

「いいか!?俺は白雪といたくて一緒にいるんだ。それが分かったら、もう二度と白雪に変な真似するな!」

そう言うと、瑠花は取り巻き達を連れて去っていった。

「ごめんね、北斗君。わたしのせいで迷惑かけて」

「別に、白雪のせいじゃないよ」

そう、自分の気持ちに蓋をして「フリ」を続ける俺のせいだ。

「そろそろ、授業が始まる頃だから戻ろう」

< 33 / 71 >

この作品をシェア

pagetop