The Third Time's Lucky
今日の帰り道は白雪と2人きり。

七星は仕事で、狭霧はその見学。

2人は既に付き合っていて、七星は狭霧が見ているだけで仕事が上手くできるらしい。

「ねえ、北斗君」

白雪が俺を見上げ尋ねる。

小さい体、ふわりと靡くブラウンヘア、円らな瞳、そのすべてが可愛い。

「うん?」

「わたしと北斗君って付き合ってるの?」

「はあっ!?」

今、なんて……

「そんな大声出さなくても……」

「だ、だって……」

告白もまだなのに。

情けない話だけど……

「クラスの女の子に聞かれたの、『白雪って北斗君と付き合ってるの?』って」

「どう答えたの?」

「一応、違うって答えた。付き合うって、狭霧と七ちゃんみたいなのでしょ?」

「まあ、それだけってわけじゃないけど……」

基準が七星と狭霧だけって、恋愛未経験も甚だしい。

「じゃあ、付き合う?」

「えっ?」

「俺は白雪と付き合いたいんだけど」

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