The Third Time's Lucky
「それにしても、いくら告白させるためとはいえ、わたしを騙すなんてひどいよ」

「騙す?人聞きの悪い。わたしは騙してなんかいないよ」

水面ちゃんはオーバーに腰に手を当て頬を膨らませた。

本当に怒っている人はそんなことしない。

「だって、わたしが聞いてるのを知ってて、あんなこと言ったんでしょ?」

「そうだよ」

「だったら……」

「確かに白雪に発破をかけるための工作だったけど、嘘は言ってないよ」

じゃあ、あの告白は……

まさか……

「水面ちゃん!?」

「わたしは新しい恋でも見つけるかな」

わたしの追及をかわし、水面ちゃんは自分の席に戻っていった。

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