Lemon tea
第1章
夜の公園で
二つの影が揺れている
くらい
はだざむい
たのしい
「だからね、人間ってのはね、まっすぐなんて生きてゆけないものなのさ。そうだろう?おっさん。」
「おっさんじゃねーし。そーゆーおまえはただの少女だろ。」
つれないなあ、ちょっとはのってくれてもいいでしょ!
そういってストラップもなにもついてないスライド式のケータイを振り回す。壊れはしない。
ベンチが少し軋んだ。
「てかさ。てかね、ここって結構目立つじゃん。」
「あ?この公園?そーですね。」
そういってあけたばっかりのレモンティーを飲む
「はなしきいてよ。よくさ、わちらがここにいるのってばれないよね、けーさつに!」
「…ふつーだったら補導だな、うん。」
「…わちらが出会えたのって、べただけど!奇跡だよね。」
「うわ、すっげーくせー言葉つかうなよ、あー鳥肌立つ。そしてむかつく。」