同類恋
自分でも分かる。

今、私の目は全開。パッッッチリ。

口は、ポカーーーーーン。







まさか、まさか、中村君じゃないんだ・・・・?!


誰だか分からない相手は、私の顔を見てなんだか固まっている。



・・・・そりゃそうだろう。


初めて見る人に、自分を見られて非常に驚かれてる顔を向けられているのだから。





でも、驚くに決まってる。

さっきまで中村君だと、心の中で騒いでたのに、一気に私の心は冷静に。





中村君みたいな相手の真正面からの顔は、中村君とは全く違った。


いや・・・、「全く」ではないかもしれない。

目はカナリ似ている。
だって、間違えるほどだ。

天パだっていうことも、長身だってことも同じ。



でも、本物の中村君の顔は、もっとこう・・・、スマートだ。


それに比べ、中村君みたいな相手は、中村君より少し、顔の横幅がある。
しかも、肌がめちゃくちゃ白い・・・・・・
夏の空に浮かぶ、入道雲並みに純白。



横顔だけでは、この人が中村君じゃないなんて分からなかった。

真正面からの顔は違うんだけど・・・
横顔は、恐ろしいくらい似てる・・・・・・・












< 7 / 18 >

この作品をシェア

pagetop