コトノハ 〜この気持ち、何て言うの〜
「ミルク。」


チカはにこにこしている。


俺はその白い物を飲む。


「どう?」


「これ…!」


「これ…?」


「これ…。」


「…が、いい?」


「『いい』?」


「ココアより、レモネードより、ミルクが飲みたい?」


「飲みたい。」


「じゃあ、それが『いい』ってこと。」


「これが『いい』!」


「よかった!」


チカが笑った。



チカは、
笑顔が『いい』。


またひとつ、
願いが叶った。


「じゃあ私は、ココアとレモネードを飲もうっと。」


チカは俺がさっき飲んだ、
ココアを飲んだ。


…あ。


また、
胸が熱くなる。


どうしてだろ?


こそばゆい。


チカが俺の飲んだのと、
一緒のを飲んだって言うのが、
どうしてか分からないけど、
すごく、
ドキドキする。
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