コトノハ 〜この気持ち、何て言うの〜


「あ!服!着替えないと!」


「あ!」


初詣に行こうと思ったけど、
レイスは青い半袖の服のまま。


「こんなの、絶対寒いもん。」


「寒い。」


「ちょっとまっててね。」


「うん。」


今回は素直に待っててくれるレイス。





「じゃーん!服!あったよ。

 お兄ちゃんが前に置いてったヤツ。」


「お兄ちゃん?

 それって、兄弟?」


「そう、兄弟。

 ええと…同じ親から生まれた男の人!」


「兄弟かぁ…。」


レイスはニコニコしていた。


「よし。

 じゃあ、着替えられる?」


「これを脱いで、それを着ればいい?」


「うん…って!

 ちょっと待って!」


レイスはすぐにズボンのチャックに手を掛けた。


「ん?」


レイスは男の人だから…、
さすがに、
恥ずかしいのデスっ。


「あ、いや!

 いいや、レイスは続けて!

 わたしが出てくから!」


レイスには、
まだ社会常識みたいなのって難しいと思うから、
だから、
わたしが部屋から出るのだっ!


「?」


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