コトノハ 〜この気持ち、何て言うの〜


「レイス。」


わたしはレイスを見上げた。


「何?」


温かい眼差し…。


わたしはレイスの告白にこたえる立場なのに、
自分が告白するくらいに緊張する。



「聞いてもいい?」


「いいよ。」


「えっと…、レイス、は…、わたしのことが…スキ…な、の?」


「うんっ。」


すっごい笑顔だぁ…。


照れる。


そんなに、
好かれて良いの?


わたしで…いいの?


「それは…初めて会った人、が、わたしだったから…。

 頼れる人、が、わたしだったから…じゃ、なくって…?」


だったら…。


「逆だよ。」


レイスは『バカだなぁ』って感じで笑った。


「好きだから、…一番最初に会えたんだよ。」


どうしよう。


何か、
その言葉で、
今までの不安が全部吹っ飛びそう。


「チカと他の人は違うよ。」


そう言ってレイスはわたしの頭に優しく手を乗せた。


「全然違うよ。

 …チカだけだよ。」


「ほんとに…?」


「ホント。」


「……わたし…、レイス、の、こと…、好き…に、なってもいいの?」


やっと絞り出せた。


「いい。

 なって、好きに。」


優しい笑顔。


「レイス~。」


またレイスに抱きつく。


泣き顔なんて見られたくないから…。


「チカ。」


「…好き。」


言っちゃった。


絶対、
顔見せらんない。


だからレイスにぎゅっと抱きついた。


きっと真っ赤で…、
涙でぐちゃぐちゃだもん。


「俺もっ。

 好き!」



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