コトノハ 〜この気持ち、何て言うの〜
俺に近づいて来たのは、
―――彼女だった。
「あっ!」
思わず叫ぶ俺。
「え?」
不思議そうにする彼女。
「会えた。」
「?」
「会いたかった!ずっと。」
俺の膝がカクンとなった。
崩れこむ俺。
「だっ、大丈夫ですか!?」
彼女もしゃがみこんで、
声をかけてくれる。
「キミに…。ずっとッ!」
俺は彼女の目を見つめて、
必死に訴える。
「あの…?」
「話したかった…!」
彼女はたぶん、
俺の言うことを分かっていない。
それでも俺は続ける。
今まで言えなかったことを……。