コトノハ 〜この気持ち、何て言うの〜


「は、ハクション!」


俺は初めてくしゃみというものを体験した。


「あ!寒いよね。

 …そんなカッコじゃ。」


彼女は俺の格好を見て言った。


やっぱり、
この季節に半袖はおかしいらしい。


「…寒い。」


車でいた時より、
ずっと。


「私の部屋…来る?

 きっとここよりもあったかいよ。」


「行き、たい。」


というよりは、
キミのそばにいたい。


もう離れたくない。


「じゃあ、来て。

 こっち。」


僕は彼女について行った。



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