罪と罰と恋と…
その時は、冴子の意味不明な言い分に俺もイラっとして
「今からどうやって帰るつもり」
といつになく強気になると、それが更に冴子を怒らせてしまう。
「じゃ歩いて帰る歩いて日本まで帰ればいいとやろアタシが英語を話せんと馬鹿にして」
と言って部屋を出て行った。
俺はどうせそんなことなどできるはずもないとたかをくくっていたのか…
それとも余りの無茶苦茶な言い分に頭にきてしまったのか、冴子が部屋を出て行くとベッドを思い切り蹴りベッドに寝た。
「あんな女知るかどうせすぐ戻って来るくせに」
と大声で
「馬鹿女」と叫んでしまっていた。