罪と罰と恋と…
すぐ10cm程の至近距離で彼女の可愛い顔を見てしまい俺はドギマギしていた。
その時、彼女は俺の後ろにあったいくつかの似顔絵を見て
「マア兄って絵上手いんだ」と呟いた。
「まあな、下手じゃ飯食えないし。俺の似顔絵って昔から割と人気あったし。」
と少し自慢げに言うと真琴は
「じゃ今からアタシの絵書いて。いくら」
とまた顔を近付けて言った。
「2000円。」
「嘘タカ」
そう言って真琴は紺色に渋い黄色のストライプのスカートのポケットから100円玉を1枚出して
「100円にまけといてねっ出世払い」
と舌を出して言った。
「そうだなじゃ出世払いってことでいいか。じゃそこに座って」
と俺が目の前のオンボロの木の椅子を指差すと真琴は何も気にせずに座った。