死言数
男は肩からかけた鞄から何かを取り出した。動揺している明菜は、それが何か確認する余裕などない。ただ、それが何かは体感する事でわかった。腹部を襲う強烈な痛み。足下に拡がった真っ赤な血。
男が手に持っていたものは包丁だった。それが明菜に根本まで刺さっている。
「う・・・。」
口の中にも血が拡がった。口の両脇からそれが垂れる。明菜の瞳には何も映らなくなった。
男が手に持っていたものは包丁だった。それが明菜に根本まで刺さっている。
「う・・・。」
口の中にも血が拡がった。口の両脇からそれが垂れる。明菜の瞳には何も映らなくなった。