死言数
改札を抜ける。
ホームは人でごった返している。軽いため息はいつもの事だ。そして、一番後ろの車両に乗る。
近頃は女性専用車両と言うものがある。明菜は、これを十二分に活用している。
まだ、高校に入り立ての頃、こんな便利な車両はなかった。そのせいで、何度となく明菜はつらく、嫌な思いをしていた。そんな過去があったからこそ、今、決して普通の車両に乗る事はない。
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