死言数
後からわかった事だ。手を掴んだ男は、明菜の落とし物を渡そうとしただけらしい。駅から届いた小包に、そんなような事を書いた手紙が入っていた。落としたハンカチも入っていた。しかし、そのハンカチはゴミ箱の中だ。
「あんな男の持ったやつなんて・・・いらないって言うの。」
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