死言数
ネットを片っ端から巡回した。でも、それらしきサイトは見つからない。
「どこにあるの?どこにあるの?」
血眼になって探す。でも、見つからない。
「どこ、どこなのよっ。」
大声をあげた。すると、隣の部屋から壁をドンと叩く音がした。確か隣の家は浪人生が住んでいる。きっと、夜中まで勉強して苛立っているのだろう。
「ごめんなさい。」
壁越しに謝った。こういう時に気の弱いのは父親譲りだ。
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