死言数
脛をさすりながら、ゆっくりと座った。
弁当を取り出し、割り箸を割った時だ。どうしても、さっきの手紙の事が気になりだした。
「さっきのなんなんだろう?」
バッグを探り、封筒を取り出した。
意味もなく蛍光灯に照らしてみた。中が薄く透けて見える。
「変なものは入ってなさそうね。」
一気にハサミで封を開ける。すると、明菜にうれしい贈り物が入っていた。さっき、いなくなった福沢諭吉だ。
「嘘っ。」
訳がわからない。誰がこんな事をしたのだろう。まるで心当たりがない。
気味が悪くなった。
「警察に届けた方がいいのかな・・・?」
考える。
「でも届けたら、このお金ってどうなるんだろ?やっぱり、没収とかされるんだよね・・・?」
葛藤した。
封筒には自分の名前が書いてあった。それを届ける必要があるだろうか。
「そうだよね。別にもらってもいいよね?」
ひとり納得し、その金を財布にしまおうとした時だ。何かの拍子で封筒から、何かが落ちてきた。
「なんだろう・・・?」
ごく普通のレポート用紙に、文章が書かれていた。
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