雨上がりの月夜に
店内で爪を切ることのない様、あらかじめ切っておいた。

彼女が出勤していることは既に電話で確認済みだ。

先に指名されない様、開店時間の少し前には店に着いていた。

開店の時間になると割引券を出して彼女を指名する。

席に案内され、暫くすると彼女が来た。

「今晩は。」

「今晩は。」

暫くたわいのない話しをする。

初めて会った時のキス。

それは私が求めていた理想のキスだった。

絡み合う2人の舌。

ゆっくりとこすれ合う2人の鼻。
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