雨上がりの月夜に
そして2人は体ごと絡み合う。

こうしていると心まで絡み合えるんじゃないかとさえ錯覚してしまう。

そんな風になれたらどんなにいいか。

甘く切ない時を過ごした後、軽い気持ちで彼女に聞いた。

「どうしてこの仕事をしているの?」

「この仕事の前は普通の仕事をしていたんだけど、急に家の事情ですることになって。借金が凄くて2千万もあるの。毎月百万は返済してて超キツいよ。」


その瞬間、店から出されていたウイスキーの酔いが一気に醒めた。
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