雨上がりの月夜に
家に帰ると暑中見舞いの返事が届いていた。

貸切バスの添乗員で行った時の幹事さんからだった。

年は私と同級生で見た目はキツそうだが、実際は優しく、弱々しい面も持った女性だ。

ハガキには住所も書かれており、
「同じ年齢なので今度一緒に遊びましょう。」

と、書かかれていた。

添乗で乗り合わせた時、そのしっかりした性格に、私も少なからず好意を抱いていた。

だから彼女の仕事場宛てに手書きのイラストで暑中見舞いを送ったのだった。
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