今も恋する…記憶
『ほんまに、これから 始まるん〃
ほんまに、始まりなん! そしたら、いつか終わる…
いつか、また 終わりがくるん〃』
菊池は、さくらと全てを確かめあった。
その後、さくらの指を 掴んで…
-さくらみたいな女は、 どこにもいない。
ほんまに、おらへんわ-
「そんなん、やったら、 何で、お嫁さんに してくれへんかったん」
-さくら、ごめん! ごめんやで〃-
『何で、謝るん! もっと違う言いかたが あるんと、ちゃうのん』
「謝らんといて、 何か、悲しいから、
もう昔のことなんやから〃」
-ごめんやでぇ、 さくらちゃん!-
「うっ〃
もう、しらんわ! この人、いうたら、
言わんといて、 言うてるのに…」
『こうなったんは、
嬉しいけど、
この人、
ほんまのうちの気持は、わかってへんみたいやわ!』
部屋の窓に夜の明かりが写っている。
さくらの胸にも灯がついた…
ずいぶん前にさくらの胸に 押し込んだ 。
埋み火が、燃えだしたのだ。
『理屈では、割り切れへん
何か、うちには わからへんけど、
燃えだしたら、もう、 消すことは
できひんと思う!』