きゃっちぼーる
「麻生さん、だよね。君こそどうして外ばかり見てるの?」

「へぇ。私のこと見てたんだ。やらしいねぇ」

 一瞬シコウテイシ。

 一哉は顔を熱くした。

 麻生の目には、真っ赤な顔が映っているだろうと思うと、プールにでも飛び込みたくなった。
 
 なんだ、この女。

 一哉は逃げたくなって、改めて教室の中に意識を向けた。



< 15 / 65 >

この作品をシェア

pagetop