きゃっちぼーる
鏡は手を後ろに組み、一哉の目の前で立ち止まった。
二人の距離は、お互い手を伸ばせば簡単に触れるぐらい近い。
一哉は真っ赤だろう顔を見せたくなくて、うつむいた。
目の前に、鏡が居る。
他の誰でもない、鏡が。
「無理に感情を抑えると逆にかっこわるいよ? 挙動不審だもん」
「うわっ」
一哉はうつむいた顔を下から覗き込まれ、つい声を出してしまった。
「あっ、う……」
一哉は動揺を押さえ込み、うつむいたまま手を上げ挨拶を返した。
「やぁ」
手は震えている。
こんなにも僕は小心者だったけ?
一哉は自分の頭をこづきたくなりながら、手を下ろした。
二人の距離は、お互い手を伸ばせば簡単に触れるぐらい近い。
一哉は真っ赤だろう顔を見せたくなくて、うつむいた。
目の前に、鏡が居る。
他の誰でもない、鏡が。
「無理に感情を抑えると逆にかっこわるいよ? 挙動不審だもん」
「うわっ」
一哉はうつむいた顔を下から覗き込まれ、つい声を出してしまった。
「あっ、う……」
一哉は動揺を押さえ込み、うつむいたまま手を上げ挨拶を返した。
「やぁ」
手は震えている。
こんなにも僕は小心者だったけ?
一哉は自分の頭をこづきたくなりながら、手を下ろした。