お姫様の作り方

ゼンは相変わらずの爽やかな笑顔でおはようと笑いかけてきた。

あたしもおはようと笑い返す。


「そういえば、昨日のこと大丈夫だった？」


心配そうな顔をしながらゼンがそう聞いてくる。

あたしは笑いながら


「大丈夫だよ」


という。


そういうとゼンは安心したようで


「よかった」


といっている。


そして


「じつは、今日用事があって城下町に行くんだけど、俺と城下町にいかない？」


と誘ってきた。


城下町その言葉にあたしはすぐさま飛びつく

実は昨日から言ってみたかったのだ城下町に


「行く！」


あたしがすぐさま返事をするとゼンは笑いながらあたしの頭をポンポンと叩いて


「わかりました」


といった。


「それじゃあ、九時に部屋に迎えに行くね。」


そういってゼンはどこかに歩いていった。

一人になって歩き出すとフリアを見つけた。

どうやらフリアにも自室があるようだ。


「フリア～！」


あたしがそう叫んで手を振ると、

こちらに気がついたようで向かってくる。


そして一言


「あなた何で歩いてるの！
また迷子になるでしょう。」


―・・ムカつくけどその通りです・・