お姫様の作り方
いくら夢の世界とはいえ女の子を落ち込ましてしまったのは結構罪悪感を感じる。

どうせ夢の中なんだから女の子に従ってもいいかなこのままだとかわいそうだし・・・でも姫には絶対なりたくないし
このまま行っていいのかな?この夢いつ覚めるのかな?あの女の子は、何者なの?

そんな自問自答を繰り返していると女の子が


「こうなったら実力行使」


とか言い出し、鍵を取り出しどこから現れたのかわからない扉にさした。

そして三回逆回しをする。

すると扉が開き中からすごい力で吸い込まれた。

扉の中は、暗く下にどんどん落ちていく。
まるで昔、母さんが話していたお話のよう

あの時は、軽くスルーしていたのでよく覚えてないけど・・・・


「お、おおおお、落ちる落ちるー!あんた何するのよ、こんな高さから落ちたら間違いなく・・・・」


その言葉を言ったことをあたしは後悔した。

最悪の結末が頭の中に浮かんでくる。

女の子は、というと平然な顔をしている。


「うるさいわね、少しは静かにしなさい!それに私の名前はあんたなんかじゃないわ、フリアよフリア=メーゼ」


ここに来て初めて女の子の名前が発覚した。

下のほうに光が見えてきた、出口だ!

嬉しいような、恐いような

光のほうから誰かの声が聞こえてくる。

もしかしてあの光に入れば夢が覚めるのだろうか?
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