君への距離
「ありがとう…」

カズさんがそっとつぶやいた。

「本当にありがとう…」

両脇を抱えられて翼はゆっくりとベンチにむかう。



シオが泣いているのが、体を伝わって分かった。




(もう、野球できないのかな…)


そんな気がした。





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