君への距離
レッドの練習が終わった。


リョースケ、シオ、マサキ、翼のアフター組は晩御飯を食べに食堂に行くことになった。

「腹減った~…」

マサキが言った。


「今日はカツカレーやな!」

シオも言った。



四人で泥だらけの練習着のまま歩いていると、とても目立つ。




「あ!」
翼が食堂の入口の前で立ち止まる。


「なんだよ~!止まんなよ~!!」

空腹のリョースケがぼやく。



「あれ…杏ちゃんだよね?」


翼が指さす先には陸上部の青いユニフォームを着た杏がいた。膝のサポーターが痛々しい。

食堂の横のグランドで陸上部が練習しているようだった。

杏がスタートライン付近でアップしている。



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